小村雪岱スタイル 江戸の粋から東京モダンへを観に行きました。

江戸の粋から東京モダンへ

夏になると鏑木清方の美人画をみて涼もうと国立近代美術館に行く私は、大富豪になったら、鏑木清方を家に掛けたい野望を持っていますが、

今日はその清方と親交も厚かった小村雪岱を観に三井記念美術館に行ってきました。 小村雪岱のデザイン力は卓越していて、以前から雪岱を所蔵している美術館にいくときは楽しみに観ていたのですが、今回は三井で大規模展覧会というので告知があった時からずっとたのしみにしていました。

本の装丁や挿絵の可愛さは身悶るレベル!泉鏡花の装丁が小村雪岱とか、もう、神か。尊い。

と興奮しながら始まった展示。

版画特有のグラフィックデザインの世界、削ぎ落とされた表現のなかに、繊細緻密な計算や技術やセンスがみてとれるのに、
最終的に印象に残るのはその確かにある気配。雪の気配、人の気配、春の気配、雨の気配、孤独の気配。

舞台芸術の展示で、空間の捉え方の鋭さにその秘密の一端を見たような気もします。


心ゆく迄雪岱作品をみられるボリュームに満足だけれど、小村雪岱のスタイル、その線上にある現代まで続くモダンな作品群がまたとんでもなかった…。

超絶技巧展はいまも記憶に新しいけれど、あの狂気に肉薄した超越した作品たちも実はけっこう観られて、ちょっと顎が外れたり腰が砕けたり膝が笑うので体調が良い時に行って、最後の部屋まで意識をしっかりもつことが必要という感じの一筋縄ではいかない展覧会でした。

なんだか興奮してしまったけれど、心に灯がともるような熱いものも感じる楽しさなので、またいこう。

2021年2月9日